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執筆者:rockemon
特集

伊豆・伊東の街で温泉情緒と歴史や大自然のパノラマを巡る旅

執筆者:rockemon
執筆者:rockemon

伊豆の湯は万人の心を癒す妙薬と言い伝えられています。

およそ800年前、源頼朝も京都からの最初の流刑地・伊東の湯で、傷ついた心身を蘇らせたのです。

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で知れ渡ったことですが、その手助けをしたのが伊東の領主・伊東祐親(いとう すけちか) の娘・八重姫でした。

八重姫役の新垣結衣さんと源頼朝役の大泉洋さん、序盤はお似合いのカップルの様に映りましたね。

実は仲睦まじい2人の逢瀬の場所がいまでも伊東に遺されているのです。

では、まず八重姫と頼朝の逢瀬の地・伊東の神社仏閣を巡る旅に出かけてみましょう!

今回は後半に伊豆高原でかなりの距離を動き回ることにしたので車移動にしました。

なのでまず道が入り組んだ伊東の市街を散策するにあたり、車を駐車する場所を確保することから始めます。

良い場所がありますので最初にご紹介しておきますね。

伊東市街地の地図
伊東市街地の地図

伊東港を散策

相模湾に面し、海からの潮風が心地の良い伊東の街。
伊東港には立ち寄りたくなる場所があります。
まず伊東港に隣接した場所に、なぎさ公園

車で訪れた場合ですが、広い駐車場も付設されているのでここに車を停めておけば伊東の市街地や旅館街、寺社など歴史文化財にも近くて便利なのです。

遠くには初島も見えています。

なぎさ公園から初島
なぎさ公園から初島

なぎさ公園にはたくさんのモニュメントが設置されていて、さながら野外の美術館。

展示されているすべてが伊東市出身の彫刻家・重岡建治氏の作品です。

イタリア国立美術学校で学んだ後、美ヶ原高原美術館やスイスローザンヌオリンピック博物館など国内外を問わず、公共施設にその作品が展示されています。

青空と海の下で、ゆっくりとひとつひとつ鑑賞したいですね。

なぎさ公園
なぎさ公園
アクセス

国道136号の伊東駅入り口表示板を500mくらい過ぎた先を左折。JR伊東駅からだと徒歩15分
所在地:静岡県伊東市東松原町178-36
料金:入園は無料
ただし、駐車場は1時間200円 30分毎100円 上限24時間1500円

伊東港で見逃せないもうひとつの観光ポイントは、大島へのフェリー乗り場。
大島へ毎日午前9:30に伊東港フェリー乗り場からの出航する高速フェリーです。
真っ赤に塗られた船体が岸壁を離れて遠ざかってゆく姿は、旅情をそそります。

  • 伊東港を出航するフェリー
    伊東港を出航するフェリー
  • 遠ざかるフェリー
    遠ざかるフェリー

以前はここから初島行きの船も出ていたのですが、最近になってコロナの影響でしょうか?伊東からの航路は無くなってしまいました。

伊東へ泊まった際には、必ずって言っていいほど初島行きのフェリーに乗船していた筆者にとって残念でたまりません。

現在は、朝9:30に出航する船と大島から戻る夕方16:25の船の、1日2回しかその姿を見ることが出来ません。

フェリー時刻表
フェリー時刻表
アクセス

国道136号のなぎさ公園入り口表示板を100mくらい過ぎた先を左折。
JR伊東駅からだと徒歩17分
所在地:静岡県伊東市和田1-17-9
料金:フェリーの発着する岸壁は入場無料
ただし、短時間ならば駐車場は隣接する観光会館前の場所を利用すること。

伊東駅付近の市街地を散歩

伊東駅前の地図
伊東駅前の地図

まず伊東駅まで歩き駅前の繁華街から散策開始です。
最初に立ち寄るのは、駅のロータリーに近い湯の花通り
ここは昔ながらの温泉町の商店街をリニューアルして、情緒あるお洒落な飲食店が立ち並ぶ小路です。
所々に可愛い湯かけ七福神のモニュメントが設置されていて、スタンプラリーも楽しめる工夫がされています。
その台紙にはこんな風に御利益が書かれていました。

・毘沙門天 開運厄除け 勇気寿福
・布袋    縁談商談成就 愛敬蓄財
・寿老人   延命長寿 交通安全
・弁財天   学芸上達 知恵と弁舌の女神
・恵比寿   大漁祈願 航海安全
・大黒天   五穀豊穣 裕福蓄財
・福禄寿   人望福徳 無病息災

筆者は釣り好きで食いしん坊なのでお願い事は恵比寿様と大黒天様にしました。

  • 恵比寿様
    恵比寿様
  • 大黒天様
    大黒天様

それに是非、もう一か所立ち寄っていただきたい場所が「出来湯権現」
湯の町伊東に相応しい小さな小さな神社です。
江戸時代この辺りで豊富に湯が沸き出た元湯の一つだったという伝説があります。
湯の花通りの入り口を過ぎもう少し坂を下った場所にあります。

  • 出来湯権現
    出来湯権現

小さいけど御利益はありそうですね。
ここで、旅の幸運を祈るときっと良いことがあるかも知れません。
とりあえず、この辺りで昼食を摂って、午後の寺社仏閣巡りに備えておくことにします。
食事も旅の楽しみですからね。

伊東魚市場仲買人が経営する鮮魚食堂・まるたか

伊東駅前から2分、湯の花通りに入ってすぐ左側に鮮魚の店「まるたか」があります。

このお店は伊東魚市場の仲買人が経営している店だけあって、新鮮な魚介類が食べられると評判で、昼時ともなれば行列が出来るほどの人気なのです。

筆者も約20分待って、やっと入店することが出来ました。

  • まるたか店舗
    まるたか店舗

店の中は奥に長く客席が続いていて、一番奥の席に案内されました。
壁には一面にお薦めのメニューが書き並べられていて、地元の居酒屋の風情を醸し出しています。

まるたか壁のメニュー
まるたか壁のメニュー

注文したのは、お刺身定食。
さすが鮮魚店とうたうだけあって、5分ほどで新鮮そのもののお魚の刺身が盛られて登場。

注文したお刺身定食
注文したお刺身定食

やっぱり間違いのない旨いお刺身の味でした。
もう一品と思いつつも、外で待つ人のことも気になって店を出ましたが、また来たくなる美味しさです。

では準備が出来たところで、駅前のメイン通りを真っすぐ南へ1kmほど進みます。
松川を渡るとそこは旧市街地区。
橋にかかると最初に訪れる音無神社が見えてきました。
伊東を代表するホテル暖香園やスルガ銀行を過ぎるともうすぐ近くに目的地があります。

八重姫と頼朝の逢瀬の地を巡り寺社仏閣を散策

伊東の神社仏閣地図
伊東の神社仏閣地図

■音無神社

頼朝が伊豆に流されてきた場所は、韮山にある蛭ヶ小島(ひるがこじま)というのが定説ですが、最初の流刑地は現在の伊東駅付近にあった「北の小御所」という場所だったらしいのです。

当時の伊東の領主は伊東祐親でしたが京都へ大番役として上洛していた時に、頼朝と伊東祐親の三女・八重姫は密会を重ね深い関係になって、千鶴丸という子まで生まれてしまいます。

二人がこっそりと愛を育んでいたのが音無神社です。

豊玉姫命(とよたまひめのみこと) を祀る神社で、安産や育児、また縁結び御利益がある神様として信仰されています。

社の背後に流れる松川(現在の名称は伊東大川)の川音が、逢瀬のささやきを掻き消してくれたのでしょう。

音無神社
音無神社

しかし、京都から帰郷した伊東祐親はそれを知って激怒し、平家方の粛清を怖れて千鶴丸を松川の上流で殺してしまいます。

ふたりの仲は祐親によってズタズタに引き裂かれ、頼朝は韮山の蛭が小島へ流刑地を移され、八重姫は江間の小四郎へ嫁がされたのでした。

松川のせせらぎ
松川のせせらぎ

大河ドラマの中では、新垣結衣さん演じる八重姫は気丈にも耐えて親の祐親に従っていましたが、実在した八重姫の心情はいかばかりであったでしょう?

アクセス

伊東駅から徒歩15分
所在地:静岡県 伊東市 音無1-13
料金:参拝は無料

■日暮八幡神社

頼朝が八重姫を待って日が暮れるまで待っていたのが、松川の対岸にある日暮の森です。そこには今でも日暮八幡神社の社が建っていました。

もの悲しい結末を知っている者としては頼朝の待つ身の哀れを感じざる得ません。

  • 日暮八幡神社
    日暮八幡神社
  • 日暮れ八幡神社の掲示板
    日暮れ八幡神社の掲示板
アクセス

音無神社から徒歩5分
所在地:静岡県伊東市桜木町1丁目2-10
料金:参拝は無料

■最誓寺

音無神社を表通りに回り込むと伊東家の墓のある最誓寺の山門の前に出ます。

後に八重姫が鎌倉幕府2代執権となった北条義時に願い出てこの最誓寺を創建し、亡くなった千鶴丸を葬ったとされています。

最誓寺の山門
最誓寺の山門

伊東で一番の名家の菩提寺だけあって、風格のある本堂です。

曹洞宗の禅寺で武家の菩提寺に相応しいシンプルな造りとなっています。

後の世に設えられた植栽でしょうが、左脇に見える最誓寺のソテツはこのお寺のシンボルともなっているそうです。

最誓寺の本堂
最誓寺の本堂

本堂の右側で蓮の葉の上に座っているのは一葉観音さまです。

日本における曹同宗の開祖とされる道元禅師が中国にわたって修行した帰り、嵐に巻き込まれ命を落としそうになり、一心に念仏を唱えていると蓮華の花びらに乗った観音様が現れ、たちまち風雨が収まったという伝説がある観音様です。

立膝ついて座られているお姿が親しみもあり艶めかしくもありです。

最誓寺の一葉観音
最誓寺の一葉観音
アクセス

音無神社から徒歩1分
所在地:静岡県伊東市音無町2-3
料金:参拝は無料

■八重姫入水の謎

さて、ここまで八重姫ゆかりの寺社を巡ってきましたが、祐親に引き裂かれたその後も八重姫は頼朝のことが忘れられず、韮山の北条屋敷に匿(かくま)われていた頼朝を追って屋敷を訪ねます。

しかしそこで北条の家人から知らされたのは頼朝の心変わり。
もうすでに北条政子と恋仲になり深い関係になっていたというのです。

言い伝えでは、失意した八重姫は北条屋敷のすぐ近辺の狩野川に自ら入水し命を絶ったことになっています。

狩野川の川辺に建つ眞珠寺には八重姫御堂があり顛末を記した掲示板も遺されています。

八重姫御堂前の案内板
八重姫御堂前の案内板

しかし、ここで疑問に思うことがあります。

八重姫の最後を知った伊東祐親が屋敷に頼朝を匿う北条家を急襲するのは1180年のことですから、八重姫入水はそれ以前のことのはず。

しかし、最誓寺(当時はまだ西成寺)創建は1200年頃とされていますから、これでは亡くなったはずの八重姫が、執権北条義時に願い出て千鶴丸を弔うためにこの寺を建ててもらったことになってしまいます。

時系列的に云っておかしいですよね。

そこで、思い至るのは八重姫の入水も千鶴丸の殺害もなかったということです。

八重姫入水は平家方に八重姫と頼朝の密通が露見しないように伊東祐親が施した偽の情報だったのではないでしょうか?

千鶴丸も何処かで生きていた。

そう考える方が自然です。

いくらなんでも祐親が娘と流人との間に出来た自分の孫を殺すでしょうか?

あり得ない話だと思います。

何故なら、現代になっても伊東市では毎年5月になると「伊東祐親まつり」が開催され賑わっているからです。

いくら領主だからと言ってわが身の保身のために実の娘の恋を引き裂き、孫の殺害を命じる人物を何百年にも渡って祭り上げるとは思えないのです。

くだんの経緯には伊東祐親の深い親心とそれを理解している領民の深い信頼関係があったのだと推測できます。

大河ドラマでも、八重姫入水は後の水難事故として扱っていましたね。

■葛見神社

松川を見下ろす南側の場所に、伊東家の祖・工藤祐隆が建てた葛見神社があります。
この周辺に伊東家一族の屋敷が立ち並んでいたと思われます。
八重姫もきっと家人の目を盗んで北の小御所へ頼朝に会いに出かけていたのでしょう。

葛見神社の本殿
葛見神社の本殿

葛見神社で見逃せないのが、樹齢千年と伝えられる国指定天然記念物のクスノキです。

クスノキの材木は防虫効果が高く、漁業の盛んな伊東では船材に多く用いられたことから、神様と並んで植えられることが多いらしいのです。

  • 葛見神社のクスノキ
    葛見神社のクスノキ
アクセス

音無神社から徒歩5分
所在地:静岡県伊東市馬場町1丁目16-40
料金:参拝は無料

■伊東家の歴史

ではここで伊東家の歴史を少しだけ。

伊東家の祖とされるのは藤原家の系統をひく工藤祐隆(くどう すけたか)です。

伊東をはじめ伊豆の東海岸を領地としていましたが、子孫に領地を分割する際に失敗をしました。

長男・祐家(すけいえ)ではなく、養子で次男の工藤祐継(すけつぐ)に中心的領地の伊東を譲ってしまったのです。

それが元で、次の代には祐家の子・伊東祐親(すけちか)が祐継の子・工藤祐経(すけつね)から伊東の領地を略奪し、伊東祐親と工藤祐経の対立が激化、祐親を狙った工藤祐経の暗殺指示が誤って祐親の嫡男・祐泰(すけやす)を殺すことになったのです。

そして祐泰の遺児・曽我兄弟が工藤祐経を討つ仇討ちへと繋がります。

<伊東家の家系図>

伊東家の家系図

■佛現寺

凄惨な家督争いや殺戮を繰り返した伊東家の話はこれくらいにして、広々と相模湾を見渡すことのできる伊東の高台にある佛現寺にも立ち寄ってみましょう。

このお寺は1261年に日蓮聖人が伊豆流罪となった際に、地頭だった伊東祐光の病を治したことから伊東家の毘沙門堂に居住したのがその起こりだとされています。

屋根が見えるのは釈迦本仏殿です。

佛現寺の釈迦本仏殿
佛現寺の釈迦本仏殿

ここからは、伊東の市街地と伊東港や相模湾も一望できます。
訪れたのがたまたま2月3日だったため、本堂では節分会が行われていました。

佛現寺の本堂
佛現寺の本堂

日蓮聖人は、信念を曲げず鎌倉幕府と何度も対立し苦難の人生を歩みますが、流刑地伊豆では2年の間に地元の領主や民から慕われる存在になっていたようです。

ここ佛現寺はかつて本山の身延山と同格だったこともある日蓮宗の名刹で、ほかにも伊豆には川奈の蓮慶寺や城ケ崎海岸の蓮着寺など日蓮上人ゆかりのお寺があります。

佛現寺へのアクセス

葛見神社から徒歩10分
所在地:静岡県伊東市馬場町1丁目16-40
料金:参拝は無料

旅の1日目はここまでは八重姫と頼朝の逢瀬の時を過ごした伊東の寺社仏閣訪れて来ました。

では、松川の流れる温泉旅館街まで戻って歴史文化財を見学しましょう。

昭和レトロの風情ある東海館

かつて伊東で一番の老舗旅館だった東海館は、昭和3年に当時としてはめずらしい木造3階建ての温泉旅館として松川の岸辺に開業しました。

東海館正面玄関
東海館正面玄関

当時選ばれた一流の職人が腕を振るったと言われるだけあって、玄関にも廊下にも客室にも随所に和風建築の粋(すい)を凝らした美しい設えを窺うことができます。

残念ながら旅館としては平成9年に廃業となりましたが、平成13年に文化財施設として蘇り、現在は伊東の観光名所となっています。

  • 三浦按針の肖像
    三浦按針の肖像

東郷平八郎の部屋、伊東祐親の部屋、三浦按針の部屋と云った伊豆にゆかりのある人々の展示室や木造彫刻を展示した部屋などもあり、見ごたえのある文化施設なのです。

東海館の大浴場
東海館の大浴場

その上、土日と祝日にはタイル張りの大浴場も営業していて、温泉施設としても賑わっています。
喫茶室ではお茶や甘味だけではなく、軽食も味わうことが出来ます。

東海館へのアクセス

伊東駅から徒歩10分
所在地:静岡県伊東市東松原町12-10
料金:東海館入場は200円 9:00~21:00まで。
入浴は500円 土日祭日の11:00~19:00(詳細はお問い合わせください)
TEL:0557-36-2004

東海館は現在は宿泊することは出来ませんが、隣接するK's Houseは宿泊施設として利用することが出来ます。

松川とK's House
松川とK's House

こちらも築100年の登録有形文化財なのですが、ゲストハウスを日本各地で営業するK's Houseが運営する旅館となっています。

昭和レトロな雰囲気が素敵だという人が利用しています。
料金もリーズナブルで本格的な温泉旅館の雰囲気が味わえる数少ない宿です。

K's House
K's House
アクセス

東海館に隣接
所在地:静岡県伊東市東松原町12-13
料金:伊東ゲストハウスの料金|ケイズハウス (kshouse.jp) 参照

1日目の旅はここで終了です。

明日は伊東周辺の伊豆高原駅を起点に大自然のパノラマを満喫する旅に出かけることにしました。

大パノラマを満喫 伊豆高原の旅

2日目は、伊豆急・伊豆高原駅から城ケ崎海岸や大室山を歩く旅です。
早朝に出発して国道136号線を伊豆高原に向かって走ります。

城ケ崎海岸と伊豆高原の全体地図
城ケ崎海岸と伊豆高原の全体地図

■城ケ崎門脇吊り橋

城ケ崎海岸への地図
城ケ崎海岸への地図

伊東から伊豆高原へ車で向かう途中で国道136号線を左折し、城ヶ崎海岸の門脇吊り橋に立ち寄ってみました。
城ケ崎駅から歩くと1時間以上かかるため、徒歩ではなかなか難しい場所にあります。
この付近はTVのサスペンスドラマや映画のロケ撮影がたびたびあるところ。
2時間ドラマの最後に、犯人が追い詰められて独白する場面はここで撮られていることが多いのだそうです。
この日も期待して訪れてみたのですが、残念ながら普段通り大型観光バスでやって来た観光客が大勢いただけでした。
吊り橋を渡ると門脇崎灯台があります。
地上17展望台からの景色は素晴らしいらしいのですが、螺旋階段はかなりの急こう配と聞いたので断念しました。

  • 城ケ崎海岸門脇吊り橋
    城ケ崎海岸門脇吊り橋
  • 城ケ崎海岸断崖
    城ケ崎海岸断崖
  • 門脇埼灯台
    門脇埼灯台
アクセス

伊東から車で20分
所在地:静岡県伊東市富戸813
料金:駐車場、吊り橋、灯台は無料

まず、起点となる伊豆高原駅周辺をご紹介しておきます。

駅舎は別荘地に囲まれた場所だけあってモダンな内装でゆとりを感じさせる作りです。

伊豆高原駅の構内
伊豆高原駅の構内

併設されているやまもプラザには様々な種類の飲食店や木工家具の展示場もあって、ここにいるだけでも楽しい気分になります。

やまもプラザの中庭を囲むようにお店が並び、ゆったりとした時間を過ごすことが出来ます。

駅舎を出ると左側すぐそばには、伊豆高原の足湯があります。

伊豆高原駅前の足湯
伊豆高原駅前の足湯

スペースがあるので大勢の人が足湯を楽しむことが出来ます。

伊豆高原駅へのアクセス

伊東駅から伊豆急行線普通列車で約30分
所在地:静岡県伊東市八幡野1183
料金:足湯無料

足湯でリラックスしたら、まず城ケ崎海岸の対馬の滝へ行ってみましょう。

やまもプラザを抜けて、小さなスーパーマーケット「ながや八幡野店」の脇を進むと踏切が見えてきます。
そこを渡ってまっすぐ進み水路まで来たら、こんどは水路に沿って海の方向に10分程歩きます。

行き止まりまで来て、左に折れればすぐ対馬の滝です。

対馬の滝への地図
対馬の滝への地図

対馬の滝は水路から直接海へ落ちる滝で、展望台からの眺めは水量が多いときは豪快です。

このあたりは海岸線の景色も抜群で、時間を忘れカメラのシャッターもたくさん押してしまいます。

対馬の滝
対馬の滝

駅のロータリーまで戻ると、車で大室山のリフトまでドライブです。

大室山へのルート地図
大室山へのルート地図

約20分、高原を走る車は豪奢な建物が並ぶ別荘地の中を走り抜け、シャボテン公園前にある大室山リフト駅に着きます。

大室山リフト乗り場
大室山リフト乗り場

ここから更に急こう配のリフトに乗ること5分で大室山噴火口の淵に到着です。

では、噴火口の淵を一周するコースを歩きましょう。

大室山火口
大室山火口

周遊するのに約800mで40分はかかりますが、眼下を見下ろすと伊豆7島が全部一望のもとに大海原に浮かんでいます。

大室山から見る伊豆大島
大室山から見る伊豆大島

景色に見とれてしまい遊歩道には人の渋滞が起こるほどです。

富士山も頂上がちょっとだけですが、伊豆の山々の向こうに美しい姿を現わしていました。

大室山からの富士山
大室山からの富士山
アクセス

伊豆高原駅からシャボテン公園行バスで20分 または車で18分
所在地:静岡県伊東市池672-2
料金:大人往復700円、子供往復350円 9:00~16:00(4月以降夏季は17:00まで)

大室山山頂のパノラマを楽しんだ後は、また国道135号線に戻り伊東の道の駅マリンタウンを目指します。

伊東の新名所・道の駅マリンタウン

道の駅マリンタウン
道の駅マリンタウン

車は伊豆半島を東海岸に沿って走り、伊東市街に入るとすぐ海側に立ち並ぶ道の駅マリンタウンが見えてきます。

ヨーロッパのリゾートを想わせる美しい色彩の建物が特徴のこの施設。
中はたくさんの飲食店、お土産物屋、スパ、そして展望テラスといった観光スポットになっていて、賑わっています。

マリンタウンの内部
マリンタウンの内部

ここからの伊東の海岸線の眺めは素晴らしく、カメラのシャッターを切る音が絶えません。

マリンタウンからの景色
マリンタウンからの景色

ご覧の様に、ヨットハーバーが併設されていて旅の気分を盛り上げてくれますね。

ここから遊覧船も運行されていて海岸線やマリンタウンの施設を海上から眺めることも出来るのです。

ドライブ旅の方にはここはお薦め観光ポイントです。

筆者はマリンタウン内の土産物屋で伊東の名物ぐり茶と抹茶プリンを買うことにしました。

ぐり茶とぐり茶プリン
ぐり茶とぐり茶プリン

ぐり茶とは深蒸し茶のことで、茶葉の形を整える工程がないので生葉を傷めず、茶本来のうま味を抽出でき渋みが抑えられたまろやかな味と評判。

特にぐり茶を使った抹茶プリンは美味しく、地元創作菓子屋「いっしん」のものは黒蜜をたっぷりかけて食べるタイプで、いつもかならず買って帰る品です。

旅のまとめ

今回は、湯の街・伊東や寺社仏閣巡りを中心に、伊豆高原で大自然を満喫する旅を楽しんで来ました。

恋の悲しい結末や相続争い、流刑地といった歴史はあるものの、伊東は多くの人々が温泉により癒しを求めてやってくる行楽地です。

帰り路にもう一度立ち寄った伊東港近くのなぎさ公園では、現代の八重姫と頼朝のような若いカップルの熱いささやきが聞こえていました。