
しろすずめ
滋賀の多賀大社 ご祭神は日本で初めて「告白」をしたあの夫婦神!
こんにちは!ライターの「しろすずめ」です(*^∋^*)
2月14日はバレンタインデー。
恋する乙女に日本男児、チョコレート好きはソワソワしちゃう日ですね。
今回はバレンタインデーの「告白」にちなみ、恋愛成就のパワースポットと名高い「多賀大社(たがたいしゃ)」をご紹介します!
甘〜いチョコレートをつまみつつ、どうぞお楽しみください♪
日本で最初の「告白」は・・・
日本のバレンタインデーといえば、チョコレートとともに「女性から好きな男性へ気持ちを伝える日」というイメージですね。
そう、メインイベントはまさに「愛の告白」!(チョコレートも美味しいですが) ところで、日本ではじめて告白をした女性は誰かご存知でしょうか?
それはズバリ、イザナミ(伊邪那美大神:イザナミノオオカミ)です!
『古事記』のはじめの方に出てくる女性の神様で、夫神となるイザナギ(伊邪那岐大神:イザナギノオオカミ)に声をかけて結婚し、この日本の国やたくさんの神様を生みました。
日本初のプロポーズは女性からだったんですね。 まるで日本のバレンタインデーのよう。
滋賀県の「多賀大社」には、そんな最初の夫婦神様・イザナミとイザナギがご祭神として祀られています。
恋愛成就や縁結びのパワースポットとされており、大切な人に想いを伝えるバレンタインデーにはうってつけの神社ですね!
多賀大社について
多賀大社は滋賀県犬上郡多賀町に位置しています。
創立時期ははっきりわかっていませんが、古事記にもその名が記されており、古い歴史のある神社です。
滋賀の「お多賀さん」
多賀大社は古くから「お多賀さん」と呼び親しまれ、縁結びや延命長寿、厄除などにご利益があるとされています。
最近では2022年公開の、水墨画がテーマの映画「線は、僕を描く」のロケ地としても一躍有名になりました。
真っ白な雪景色の中を電車に揺られ、さらにバスに乗り換えて多賀大社に向かいます。バスの本数は少ないので、公共交通機関で行かれる際にはくれぐれも計画的に!
バスを降りて数分歩くと、鳥居をモチーフにした可愛らしいゲート看板が見えてきます。その道を進むと名物「糸切り餅」などのお土産屋さんが並び、やがて多賀大社の石造りの鳥居が現れます。
一礼し、いざ境内へ!
清々しい境内とご神木「三本杉」
多賀大社の境内は広々としていて開放感があり、清らかな空気に満ちていました。
明るく晴れた空にキラキラと粉雪が舞い、美しかったです。
境内のあちこちには天を衝くような高い杉の木がそびえ立っています。ご神木とされる「三本杉」は三つ股になった堂々たる杉の木で、真冬の寒さの中でも生命力がみなぎっていました。
拝殿に向かって左側には社務所があり、いろいろな種類の御守りや御朱印をお授けいただけます。
拝殿には巨大な杓子が!
拝殿で神様にご挨拶をしていると、ちょうど御祈祷が行われていました。チラッと中を覗くと、なんとそこには巨大な杓子(しゃくし=しゃもじ)が!
人の背丈より大きなこの杓子、実は「お多賀杓子(おたがしゃくし)」といって多賀大社の延命長寿のシンボルなんです!御守りや絵馬のモチーフにもなっているんですよ。
杓子については後ほど詳しく解説します。
多賀大社のご祭神と恋のご利益
日本で最初のプロポーズ
冒頭でも少しふれましたが、多賀大社のご祭神は古事記でもおなじみのイザナミとイザナギです。この日本の国をはじめ、八百万の神様を生んだ「生命の親神様」として古くから信仰されてきました。
『古事記』の「国生み神話」によると、このお二柱が日本をつくるとき、結婚式で女神のイザナミから夫神となるイザナギに声を掛けたといいます。
「あなにやし、えをとこを(まあ、なんていい男!)」
これが女神イザナミによる、日本初のプロポーズのお言葉です(笑)
その後イザナギも、 「あなにやし、えをとめを(おお、なんていい女!)」 と返します。
晴れてご夫婦となったイザナミとイザナギ。張り切って子ども(国や神様)をつくろうとしますが、ヒルや泡のような子が生まれたりとなぜかうまくいきません…。
天界の神様に相談したところ、失敗の原因はなんと「女神(女性)のイザナミから声をかけたから」。
アドバイスにしたがって男神のイザナギから告白し直したところ、大成功!みごと元気な淡路島が誕生しました!
はるかな古事記の時代から「女は愛嬌、男は度胸」だったのですね(笑)
恋愛成就や縁結びのご利益
告白ですったもんだしたものの、無事に夫婦神様となったイザナミとイザナギ。
そんなお二柱をお祀りする多賀大社は、恋愛や縁結びに大きなご利益があると言われています。
恋の御守りには「こいまもり花結び」という、ピンクと白のお花がモチーフの可愛らしい御守りが、縁結びには「多賀結い(たがゆい)守」という御守りがあります。
大切な人とお揃いで持つなら、紅白の結び目の御守りがセットになった「幸守り(さちまもり)」がおすすめ!パートナーとの円満な仲が続くようしっかりサポートしてもらえそうです。
こだわりの神前挙式も!
多賀大社では結婚式も挙げることができます。
最初の夫婦神様であるイザナミ・イザナギがご祭神の神社で永遠の愛を誓えば、夫婦の門出を祝う最高のセレモニーとなるでしょう。
多賀大社の挙式では、披露宴の内容やお料理、衣装など、好みに合わせてカスタマイズすることがきでます。
神社でこだわりの素敵な式を挙げたい方には特におすすめです!
延命長寿のご利益も
多賀大社は、延命長寿や病気平癒にも大きなご利益があると言われています。
有名なエピソードをいくつかご紹介しましょう。
元正天皇の病気を治した「お多賀杓子」
まずは元正(げんしょう)天皇の病気を治したエピソードから。
元正天皇が病気になられた際、多賀大社の神主さんが強飯を炊き、「しでの木」で作った杓子を添えて献上するとたちまち病気が治ってしまったそうです。
以来、杓子は「お多賀杓子」と呼ばれ、多賀大社では延命長寿のシンボルとされています。杓子の形の絵馬や御守りもあり、ユニークで可愛らしいですね。
拝殿内に立てられた巨大杓文字も、参拝時には要チェックです!
秀吉も母の病気平癒を祈願
多賀大社は、あの豊臣秀吉も厚く信仰していたようです。
母・大政所の病気平癒を祈り、米1万石を神社に奉納しています。
正面鳥居をくぐるとすぐ目の前に現れる「太閤橋」、そして「奥書院庭園」はそんな秀吉さんの奉納によって造られたと言われています。
重源の寿命も伸びた!驚きの延命エピソード
俊乗坊重源(しゅんじょうぼうちょうげん)は、東大寺の再建にあたった平安期の僧侶です。
寺院再建という大仕事をしっかり達成できるよう、重源は延命長寿を多賀大社に祈願しました。その結果、二十年もの寿命を授かり見事大願成就しました!
境内には「寿命石」や「祈願の白石」といった重源ゆかりの石も置かれています。
多賀大社は縁結びだけでなく、延命長寿や病気平癒にも大きなご神徳のある神社ですね。
まとめ
いかがだったでしょうか。
日本初の夫婦神様イザナミ・イザナギをお祀りする多賀大社。
縁結びや延命長寿に強力なご利益がありそうですね!
バレンタインデーには恋愛成就の祈願はもちろん、恋が叶った後の結婚式や夫婦円満のお願いまで、末長く頼りになる神様です。
バレンタインデーとは「愛を伝える日」。
片想い中のあの人に。
長年つれ添った伴侶に。
そして、
お日様のような愛で人生を照らしてくださる神様に。
まごころを込めて「大好き」と「ありがとう」を伝えましょう。
滋賀の素敵な「お多賀さん」。
今年のバレンタインデーにはぜひ足を運んでみてください♪
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◆電車
・JR彦根駅より電車12分・バス20分
・JR南彦根駅よりバス20分
・新幹線米原駅より電車25分
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◆車
・名神高速道路彦根ICより自動車10分
・名神高速道路多賀S.A.から徒歩20分